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原子力について

原子力発電所の安全性の検査
検査(保安検査、定期検査、施設検査、定期事業者検査制度、定期安全レビュー)
超音波探傷試験(UT)とはどういうものですか。
超音波探傷試験(UT)は、電波を使ったレーダーと同じ原理で、対象物(この場合は、欠陥)から反射した超音波(エコーといいます)を捉えてこれを特定します。
国の定期検査では、横波(波の進行方向に直角に媒質が振動しながら波が伝わる)を使った斜角法(典型的な屈折角は45°)によるUT(横波斜角法UT)が当初の試験として使用されています。
欠陥の大きさを把握するため、対比試験片を用いて校正を行います。同UTでは、ひび割れを含む欠陥の検出を目的として、対比試験片に開けたドリル穴により欠陥を模擬し、欠陥からのエコーの大きさをドリル穴からのエコー(超音波の経路が長くなるほど減衰します)の大きさと比較して評価しています(これをDAC%-距離振幅補正曲線%-による評価といいます)。

エコーは欠陥部分だけからあるとは限りません。
部材表面の歪な構造部分からのエコー(裏波エコー)や部材の特殊な結晶構造からのエコー(柱状晶エコー)など、欠陥からのエコーではない様々なエコーがあります。 ページトップへ
定期検査における超音波探傷試験の判定基準はどうなっていますか。
平成15年10月に施行された改正電気事業法 別ウィンドウで開きますで導入された設備の健全性評価制度の実施以前は、DAC100%を超えるエコーがあれば有意なエコー(有害な欠陥である可能性のあるエコー)であるとして、欠陥からのエコーかどうかを評価し、欠陥からのエコーと評価された場合には、DAC100%を超える部分が溶接部の厚さの3分の1(典型的な例)を超えるかどうかで、検査の判定基準としていました。
この判定基準は、使用前検査における溶接検査の合格基準と同じであり、UTの判定基準の一つの方法として長年の実績があるもので、一定の信頼性があると考えています。
なお、欠陥にはその発生原因に応じ様々な形状があり、欠陥からのエコーはその形状により大きさが左右され、エコーの大きさと欠陥の大きさが必ずしも比例しないので、DAC100%による評価は、欠陥(ひび割れ)寸法の測定を目的としたものではありません。
一方、米国では1970年代から欠陥の健全性評価制度が導入され、米国機械学会規格に基づき、DAC100%を超える欠陥を対象にその寸法測定とこれに基づく健全性評価が行われるようになりました。
我が国でも、このような動きを受け、民間規格((社)日本電気協会技術規程)で定められているUTの規格にDAC100%を超える欠陥からのエコーを記録することが盛り込まれ、平成11年5月からは、国の定期検査要領に、それまでのDAC100%による評価・判定に加え、DAC100%を超えるエコーについて、すべて解析・評価を行うことが明記されました。
ただし、DAC100%を超える欠陥からのエコーが有害であるかどうかの評価は、その寸法測定とこれに基づく健全性評価と一体になっていますが、その部分は規定されていませんでした。
平成15年10月に施行された改正電気事業法 別ウィンドウで開きますで導入された設備の健全性評価制度においては、これまでのDAC100%を超える欠陥からのエコーの記録の実績を踏まえ、また、UT技術の観点からは、超音波を特定部位に集中させて測定する端部エコー法等により欠陥の寸法をより詳細に評価することが可能になったことを背景に、DAC100%による判定を廃止し、DAC100%を超える欠陥からのエコーについて、寸法測定及び健全性評価を行うことに一本化されました。
欠陥の健全性評価を適切に行うためには、深さを含む欠陥寸法の正確な把握が極めて重要です。
このため、溶接金属部における欠陥の検出も容易な縦波を用いた端部エコー法等の新しいUT手法(改良UT)を適用し、より正確な寸法測定を行うこととしています。 ページトップへ
保安院は、再循環系配管の定期検査について、どのような調査を行なっていますか。また、なぜ国の検査によっては、再循環系配管のひび割れは一度も検出されなかったのでしょうか。
一連の不正問題等が発生以降、原子力安全・保安院は、再循環系配管の定期検査の一部の記録について、判断基準に照らして適切に判定されていたかどうか調査を行いました。
その結果、判定基準に照らして特に問題となるものはありませんでした。
定期検査においては、当時、定められた判定基準に照らして判定した結果、異常なしと判定されたものと承知しています。
また、UTの検出能力からくる測定限界から2mm程度のひび割れは検出されず、その程度のひび割れがあり、これが成長して、次の定期検査の前に自主点検により発見されたケースもあると考えています。 ページトップへ
再循環系配管について、定期検査と自主点検ではどういう点が異なりますか。
定期検査においては、昨年10月の制度改正までは、DAC100%を超えるエコーがあれば有意なエコー(有害な欠陥である可能性のあるエコー)であるとして、欠陥からのエコーかどうかを評価し、欠陥からのエコーと評価された場合には、DAC100%を超える部分が溶接部の厚さの3分の1(典型的な例)を超えるかどうかで、検査の判定基準としていました。
一方、事業者が実施した自主点検では、同じく斜角法による超音波探傷試験を実施した後、DAC100%を超えるエコーに対し、さらに端部エコー法等の他の超音波探傷試験によってひび割れか否かを判定しているものと承知しています。 ページトップへ
定期検査と自主検査で異なった判定基準が使われていることをどう考えればいいのでしょうか。
DAC100%を超えるエコーのある欠陥が部材厚さの3分の1を超える長さに亘ってあるかどうか」という定期検査で用いられていた判定基準と「DAC100%を超えるエコーのある欠陥について端部エコー法等により寸法を測定する」という自主点検で用いられた判定基準については、前者が古くから製造時に使われ、判定が容易であるのに対し、後者はUT技術の進歩を背景に高度な技術を伴う欠陥寸法の測定を行い、健全性を評価することを前提にする比較的新しいものです。
法的には、前者が国の定期検査の判断基準で、後者は補助的なものに過ぎませんでしたが、平成15年10月に施行された改正電気事業法 別ウィンドウで開きますで設備の健全性評価制度が導入され、これに伴い後者を判定基準とするに至っています。
なお、形状エコー等を欠陥エコーと誤認識し、不要な修理を行うことは可能な限り避けなければなりませんが、欠陥からのエコーを見逃さないようにするために、保守的な評価(見分けのつかないものは欠陥エコーとする)を行うことは安全確保のための基本であると考えます。 ページトップへ
再循環系配管については、自主点検のみではなく、過去の定期検査の結果についても改めて調査する必要はありませんか。
原子力安全・保安院では、東京電力、中部電力及び東北電力の各原子力発電所の原子炉 別ウィンドウで開きます再循環系配管等について過去に実施された定期検査及び自主点検におけるUTの結果を、保存されていた記録を基に問題がないかどうか、平成15年7月に(財)発電設備技術検査協会の協力を得て調査を行いました。
その結果、特に問題となるデータはありませんでした。

原子炉再循環系配管等溶接部供用期間中検査(UT)結果の再確認の概要へ ページトップへ
定期検査と自主点検で判断の異なる中部電力の2件について、定期検査における数値を明らかにさせてください。

号機

継手部位

種別

時期

長さ

深さ

備考

DAC20%

DAC100%

浜岡
3号

A661-B01-S02

定期検査

第5回

最大52.5mm

最大5mm

柱状晶伝搬エコー

浜岡
3号

B661-B06-S01

定期検査

第6回

全周

柱状晶伝搬エコー

国の定期検査成績書には、「良」のみの記載。DAC20%値は、平成14年11月に中部電力から保安院に提出された自主点検作業等に関する総点検結果の中間報告の詳細な記録による。 ページトップへ
福島第二3号機第5回定期検査として行われた超音波探傷試験でDAC100%を超える長さ52mmという結果を、なぜ異常なしと判定されたのでしょうか。
この定期検査におけるエコーは、溶接部の金属結晶によるもの(柱状晶伝搬エコー)でありひび割れによるものでないと判定されたためです。
供用前に当該部についてのUTの記録(PSI記録)でも同エコーがあったことが記録されており、定期検査における評価が誤りでなかったことが裏付けられます。 ページトップへ
超音波探傷試験の信頼性については、ひび割れの深さ測定とともにひび割れの検出についても見直す必要があるのではありませんか。
溶接部近傍は部材の形状や金属の結晶構造が複雑で、UTを行うと欠陥だけでなく様々なエコーが返ってきます。 重要なのは、これらのエコーのうち欠陥からのエコーを見逃さないようにすることです。
このためには、欠陥エコーでないことが明らかなものを除き欠陥エコーと評価すべきで、結果として、欠陥でないこともあり得ますが(切断しない限りわかりません)、評価は常に保守的(安全側)であるべきと考えます。 ページトップへ
健全性評価小委員会の検討では、再循環系配管等の定期検査における判定基準について、具体的な説明が行われていますか。
健全性評価小委員会においては、最近の自主点検において確認された再循環系配管のひび割れ等に関し、ひび割れ等があった場合の健全性評価について議論しているものです。
定期検査の内容、判定基準等については、委員会の場では事務局から明示的な説明をしていませんが、改めて説明するまでもなく、委員会には、超音波探傷に関する国内外の規格も含め超音波探傷技術に関する我が国有数の専門家が参加されており、その知見を基に定期検査の判定基準も踏まえた検討が行われたと理解しています。 ページトップへ
なぜ、定期検査間隔を13ヶ月よりも延長しなければならないのですか。保守的に13ヶ月のままでよいのではないですか。
現在、原子力施設の全プラントで、一律13ヶ月毎の実施が義務づられている定期検査の間隔については、平成14年6月の審議会報告で「我が国の定期検査の間隔は、原子炉を停止し再起動することによるリスクを考慮して定められたものではないなど、特に科学的な根拠に基づき定められたものではない」とされています。
今回の検査制度の改正により、保全活動全体の適正性を厳格に評価する方法が確立され、点検停止のために必要な間隔が原子炉停止間隔として科学的・合理的に定められることとなります。
その結果、プラントの過度な起動・停止操作の回避や作業員被ばくの低減、機器の分解点検に起因する故障(いわゆるいじり壊し)の低減等が期待されます。 ページトップへ
高経年化
原子力発電所の耐用年数はどれくらいですか。
原子力発電所は運転開始後には、電気事業法 別ウィンドウで開きます等に基づき13ヶ月~24ヶ月に1回、定期検査を行います。この定期検査を通して設備の機能や健全性を確認した上で、次の定期検査までの期間運転が認められることになります。また、原子炉等規制法に基づき、 運転開始後10年ごとに最新の知見等の保安活動への反映状況などの確認を定期安全レビューとして実施されます。 さらに平成21年1月の制度改正に伴い、運転開始後30年を経過する原子力発電所は、運転年数が長期間経過していることから、 30年を経過する前に設備の経年劣化に関する技術的な評価を実施し、同評価結果に基づく長期保守管理方針を策定して、10年ごとに再評価を行うことが法令上義務付けられています。
したがって、機器の健全性や保安活動の適切性を確認しながら運転を続けることが我が国の安全規制制度となっています。
また、我が国の原子力発電所には、法律上定められた寿命はなく、 原子炉  別ウィンドウで開きます の設置許可にあたっても、許可の年限は設けていないので、原子力発電所の運転をいつ停止するか等の判断は、安全性、経済性などを総合的に判断して事業者が自ら決めるものです。 ページトップへ
原子力発電所の高経年化対策について教えてください。
我が国の原子力発電所の高経年化対策は、平成8年4月に当時の資源エネルギー庁がとりまとめた「高経年化に関する基本的考え方」に従い、各事業者の自主的な活動として実施されてきました。事業者は、運転開始から30年を迎える前に、長期運転に伴う経年劣化事象の顕在化が懸念される機器や設備に対する現状の保全活動を評価するとともに、追加的な対策の必要性を検討し、これに基づく長期保全計画を策定するなどの高経年化対策を実施し、国はその妥当性を専門家の意見を聴取しつつ評価を行うという形で実施されてきました。
平成15年10月の制度改正により、高経年化に関する技術評価及び長期保全計画の策定について法令上の位置づけを明確にすることとし、「実用発電用 原子炉 別ウィンドウで開きますの設置、運転等に関する規則」(昭和53年通商産業省令第77号)にその実施(10年を超えない期間ごとの再評価を含む。)を法令上義務付けるとともに、事業者が定める保安規定の要求事項となりました。 また、同時に品質保証や保守管理についても併せて追加規定されたことから、高経年化対策は、事業者の行う品質保証活動等の一環として実施されることになりました。 さらに、平成21年1月の制度改正により、高経年化技術評価の結果に基づく長期保守管理方針を策定し、保安現定に記載することを義務づけました。 この長期保守方針は保全計画に反映されます。
原子力安全・保安院では、前述の事業者の高経年化対策の妥当性確認に加えて、保安規定に基づく事業者のこれら保安活動が適切であるかどうかを年4回実施する保安検査において確認することとしています。 また、従来事業者が任意で行ってきた自主点検が定期事業検査として法制化され、国は定期検査に加え、定期事業者検査の実施体制について定期安全管理検査(審査は(独)原子力安全基盤機構が実施)を行うこととなりました。 高経年化対策として策定された事業者の長期保全計画の実施状況については、原子力安全・保安院は、保安検査、定期検査及び定期安全管理審査を効果的に組み合わせて確認していきます。 ページトップへ
原子力発電所の高経年化対策について適切な審査と説明を行って欲しいと思います。
1.運転年数が長期にわたる(高経年化した)原子力発電所の安全対策として、事業者は、運転開始後30年を迎えるまでに総合的な技術評価を行うとともに、新たに追加する保守管理活動を実施するための長期保全計画を策定し、経済産業省に報告することを義務づけられています。
2.経済産業省は、平成17年8月にとりまとめられた原子力安全・保安部会高経年化対策検討委員会の最終報告書に基づき、省令や事業者に示すガイドライン等を整備し、制度の充実を図っております。
3.経済産業省が事業者による高経年化技術評価を確認する際には、専門家の意見を聴取しつつ、事業者からの報告書の技術的妥当性を確認しています。その結果については、原子力安全委員会へ報告するとともに、ホームページで公表しています。今後とも、地元を始めとする国民への丁寧な説明を行い、高経年化対策への信頼を深めてまいる所存です。 ページトップへ
検査制度
定期検査間隔の延長、検査期間の短縮、検査項目の合理化、職員数の整理など、施設酷使につながる措置は不適切ではないか。また、検査対象を拡大することが必要ではないか。
1.原子力施設の運営においては、安全確保を図ることが大前提であり、原子力事業者は、他の目的よりも優先して安全確保に係る対策を講じる必要があります。
2.一方、一般的に申し上げて、事業者が自ら様々な努力や工夫を行うことにより、品質保証体制の向上などの改善を行うことは、安全活動の水準を向上させる観点から好ましいことと考えております。こうした過程において、定期検査間隔の延長、検査期間の短縮、検査項目の合理化、職員数の整理などはあり得ることです。そのこと自体は、安全にとってマイナスであると一概に言うことはできません。
3.しかしながら、検査期間の短縮等それ自体が目的となり、安全の確保が損なわれることは、あってはならないことであります。そのようなおそれのある場合には、事業者に対し、改善するよう監督することが、我々規制当局の責務と認識しております。
4.また、平成15年10月の制度改正により、これまでの自主点検を定期事業者検査として法律上の義務と位置付けるとともに、その実施体制を独立行政法人原子力安全基盤機構が、定期安全管理審査によりチェックする厳格な仕組みを導入いたしました。また、保安検査においても、事業者による検査が適切に行われているかどうか監視できる仕組みとなっております。
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北海道電力泊発電所において、原子炉 別ウィンドウで開きますの点検・修理を韓国の会社に請け負わせることについて
原子力発電所の運営においては、安全確保を図ることが大前提であり、原子力事業者は、他の目的よりも優先して安全確保に係る対策を講じる必要があります。
原子炉 別ウィンドウで開きますの点検・修理を国内の企業であろうと、外国の企業であろうと、外部の組織に請け負わせることにより、安全活動の水準が低下し、安全の確保が損なわれることは、あってはならないことであります。そのようなおそれのある場合には、事業者に対し、改善するよう監督することが、我々規制当局の責務と認識しております。
また、平成15年10月の制度改正により、これまでの自主点検を定期事業者検査として法律上の義務と位置付けるとともに、その実施体制について独立行政法人原子力安全基盤機構が、定期安全管理審査を行い、国が評定を行っています。
さらに、同改正により、事業者が自らの保守管理や品質保証体制を確立することを原子炉等規制法に基づく保安規定の要求事項とし、その保安規定の遵守状況を確認する保安検査においても、事業者による保守管理が適切に行われているかどうか監視していきます。
原子力発電所等のテロ対策については、より厳しさを増しているテロ脅威に的確に対応し、我が国の原子力発電所等の防護水準を国際的に遜色のないレベルにまで引き上げ、核物質防護 別ウィンドウで開きます体制を盤石のものとするため、国際原子力機関(IAEA)の最新のガイドラインに規定されている防護要件を参考とし、各種防護対策の強化(設計基礎脅威(DBT)の導入、核物質防護 別ウィンドウで開きます検査制度の創設、核物質防護 別ウィンドウで開きますに係る秘密制度の制定)を盛り込んだ原子炉等規制法の一部を改正する法案が今通常国会において成立したところです。
原子力施設で働く従業員等による不正行為を防止する、いわゆる「内部脅威対策」については、現在、総合資源エネルギー調査会原子力防災小委員会で議論いただいているところです。内部脅威対策のひとつである原子力施設における従業員等の信頼性の確認を行うことの可能性等については、民間企業活動への国の過度の介入や個人のプライバシーの侵害等を招かないよう、慎重に検討を進めることとしております。 ページトップへ
事業者が行う自主点検の法的な位置付けはどうなっていますか。
自主点検は、平成15年10月に施行された改正電気事業法 別ウィンドウで開きますにおいて定期事業者検査として位置付けられるまでは、法律に直接基づかない事業者による自発的な検査として行われてきました。
自主点検をどのように行うかは事業者の判断であり、国は直接関与しません。
再循環系配管等に係る自主点検は、1995年頃からメーカーの提案により始められ、適用する非破壊試験の方法等は、以下に述べる定期検査とは異なっていると承知しています。
〔参考〕
平成15年3月10日「原子力発電設備の健全性評価について-中間とりまとめ-」の記載から。
『1995年に浜岡3号機の定期検査において、原子炉 別ウィンドウで開きます再循環系配管溶接部の超音波探傷を行ったところ、判断の難しいエコーが認められたことから、翌年の定期検査に際して当該溶接部の内部点検を行い、線状の指示を発見した。調査の結果、材料に鋭敏化がなかったことから、この原因として事業者はSCCであるとの認識よりも、高温割れ等の製造欠陥の可能性が高いと考えていた。また、メーカーの推奨に基づき、この頃から他のプラントについてもいくつかの調査が実施された。』
一方、定期検査は電気事業法 別ウィンドウで開きますに基づき国(電気工作物検査官)が実施するものです。
定期検査の頻度及び対象設備は同法施行規則に規定され、具体的な検査の方法及び判断基準は内規を定め、これにより運用しています。
定期検査では、配管、容器等の健全性が維持されているかどうかを目視や非破壊試験により確認するものです。対象とする設備は膨大な量ですが、急速に劣化するものではないので、定期検査では毎回その全数ではなく、抜き取りで検査を行っています。
平成15年10月に施行された改正電気事業法 別ウィンドウで開きますでは、これまで定期検査の対象設備に対し事業者が行っていた自主点検は、定期事業者検査として事業者に記録保存義務が課せられる法定検査となりました。
また、この改正により定期検査は、定期事業者検査に立ち会い、または記録を確認することと改められたため、自主点検としての再循環系配管の非破壊試験等は、国の定期検査の対象の一部として位置付けられました。
また、一連の不正問題等が発生する前は、事業者は、定期検査とは別に事業者が行う原子炉 別ウィンドウで開きます再循環系配管等のUTによる非破壊試験の内容及び結果を、法令上国に対して報告する義務はありませんでした。
しかしながら、前述のように、平成15年10月の改正電気事業法 別ウィンドウで開きますの施行に伴い、当該試験の内容は、定期事業者検査として位置づけられ、き裂が発見された場合には、事業者は設備の健全性評価を行い、評価結果を国に報告することとなりました。
なお、平成15年10月1日に定期検査を実施していたプラントについては、経過措置により定期事業者検査を義務付ける改正電気事業法 別ウィンドウで開きますは適用されないため、次の定期検査から定期事業者検査及び健全性評価を実施することとなります。 ページトップへ